紅一点の最強美少女!!!



『……分かった』


早く…! と急かす私の気持ちが通じたのか、頷いた類に、袖口をつかんでいた手を引かれ、雷火の横を通り過ぎる。


『待てよ類!』



『あー! 杏ちゃんと消えるのなし!』

『僕達も行く!』


『類、皆んなで回る約束だったよね?』




そんな私達を追うように、それぞれが何か叫びながら隣に並んだ。


……いや、隣に並んだらダメでしょ。



廊下で6人が横になるんだよ?
邪魔じゃん。
完璧迷惑人じゃないですか。



『あ、そういえば、あのまま雷火の人達放置しちゃだけど、大丈夫なの?』


『…ああ。気にするな』



まぁ、類が気にするなっていうなら別にいいか。


『ねー、杏ちゃん!』


『ん?』



私の左隣には類。
右隣には零。


取り敢えず、2人に挟まれながら物凄く歩きづらかった私の腹部に、陽が抱きついてきた。