口に含んだ瞬間、鉄の味が口内に広がる。
傷口はどこだ?
患部を探すように、彼女の指を舌で舐めていく。
「ッ……あ、あの。湊叶さん」
急に焦ったような声。
それと同時に、ピクンと彼女の体が震えたのか指先にも伝わってきた。
「ん?」
瀬戸の指を口に含んだまま、顔を上げ彼女の方を見る。
「いや、あの……大丈夫、ですから……その、指……」
指?なんで、そんなに顔を赤くして――。
ふと我に返り、彼女の指を口に含んだまま
一連の行為を振り返る。
「あ、いや……ゴメン。これは、その……ばあちゃんが、幼い頃に。だから、その」
しどろもどろになりながら、説明する俺に対し
更に顔を赤くして、見つめ返してくる瀬戸。

