訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】


「さ。店主の許可も出たし、行こう」

「え……あ、はい」



蒼汰さんの手に引かれながら、私は後ろの二人が気になりながらも

その場を後にした。

正直なところ助かったかもしれない。

湊叶さんの事は、凄く気になるけれど

あのまま、あの二人を見ていられる自信がなかったから。

手を繋いだまま、無言で海沿いの道を歩いて行く。



「あの、どこまで行くんですか?」

「もうすぐだから」



さっきから、ずっとこの調子。

行き先を聞いても「秘密」とだけ言って

いたずらっ子のような笑みを浮かべるだけ。


何処に行くつもりなんだろう。

この先は、岩場しかない筈なんだけど――。