そんな彼女の左手の薬指には キラキラ光る指輪。 あぁ、そうだ……先週の七夕の夜。 天の川を背に、彼女に送ったんだ――。 ハニカミながらも嬉しそうに俺に抱き付いてきた彼女。 もちろん、返事は「YES」だった。 考えているうちに、だんだんと視界がハッキリとしてくる。 「つばさ?」 「ん?」 「ここ、どこ……?」 「やっぱり、寝ぼけてる?……お店の奥の座敷でしょ」 大丈夫?と俺の顔を覗き込む、つばさ。 じゃ……さっきのは、夢? やけに、リアルだったな。