「は~い」 口を尖らせながら、お料理を受け取る。 もう一度、見たいなぁ……あの目。 首だけを後ろに振り返えらせて見るも、既に厨房に引っこんでしまって ミナトさんの姿は、そこにはない。 綺麗なのに、勿体ないなぁ~。 小さく溜息を吐きながら、冷めないうちに料理をテーブルにもっていく。 一見、冴えない男風の湊叶さん。 今私が一番気になっている人。 そんな彼に出会ったのは、ほんの二ヵ月前の事――。 あの日、私の新しいスターターピストルが鳴った。