暫くして、バスの出発時刻が近づいてきた。 運転手がアナウンスで、乗車を促す。 「そろそろ、行かなきゃ」 体が離れて、二人に距離が出来る。 なんだか寒い……もっと一緒に居たいけど でも、私たちの未来のためだもの。 いつか叶えるための――どちらが諦めることのない、明るい未来。 「そうだな……つばさ、愛してる」 「ッ――わ、私もです」 真っ赤になる顔で、そういうと湊叶さんはフッと顔を崩して微笑む。 そして――。