訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】


「そんなに可愛いことされると、連れ去りたくなる」



腰に両手を添えられて、額をくっつけて囁く。

キスが出来そうなくらいの、至近距離にドキドキ胸が高鳴る。



「湊叶さんは、そんなことしないよ」



そういうと諦めたように小さく溜息を吐いて、私の鼻を軽くつまんだ。



「ったく、つばさには敵わないな……頑張ってこい。待ってるからな」



マフラーの両端を持ち、周りから隠すようにして

触れるだけのキスを一つ。



「ッ……ここ、バスの待合所」



周りにみんないるのに、こんなところでキスなんて――。

赤くなる顔を、マフラーに埋めて隠す。

それを見た湊叶さんは、満足そうな笑みを浮かべて「可愛い」と

また私を抱きしめた。