「じゃ、好きですか?」
きっと答えなんて分かってる。
湊叶さんにとっては、私は子供だ。
最初から恋の相手になんて、なれるはずがない。
だったら、いっそ思いっきり振って欲しい。
本当の気持ちを聞けたら、私二度と湊叶さんを困らせないから。
泣かないように、気持ちを落ち着かせながら
湊叶さんが責任を感じないように、微笑みかけた。
「ッ……それは――」
どうして、言ってくれないの?
苦しいの……助けてよ。
湊叶さんを見てると、ギュッと胸が締め付けられるの。
左目から、ポロリと涙が一粒落ちた。
「〜〜っ、湊叶さんのバカ!!」
何も答えてくれない湊叶さんに、感情が高ぶった私はそう叫んで店を飛び出した。

