なのに――湊叶さんは、嘘を吐いてまで私を遠ざけようとした。 「湊叶さんは、私の事なんて何とも思ってないよ」 そう言って、水っぽくなったドリンクを啜る。 うっ……マズぃ。 「そんなことないと思うけどなぁ……じゃ、諦めるの?」 はい、とアツアツのポテトを私の口に咥えさせた。 諦める?……諦められるの? 確かに、私の想いは届かないかもしれない。 でも“好き”ってハッキリと告白して断られた訳じゃない。 こんなあやふやな状態で、湊叶さんの事を終わりにしていいの? 「っ……わかんない」