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厨房から奥に入った座敷。
ここは昔、祖母ちゃんが使っていた部屋。
風通しが良くて、昔はよくここに入り浸っていた。
畳の上にうつ伏せで寝転がる。
ひんやりとした畳の感触と、い草の香りが気分を落ち着かせてくれる。
はぁ〜、また逃げてしまった。
大の大人が情けない。
「湊叶。そこで凹むくらいなら、何でつばさちゃんの上京止めなかったんだよ」
後から追いかけてきた蒼汰が、呆れたようにため息をついて
中庭に繋がる縁側に腰掛けた。
「俺はアイツの親じゃ無いし、“行くな”って言う資格は無いさ……それより、会合なんて今日は無ぇよな。」
うつ伏せになったまま、顔だけを縁側に向ける。
「お前の所為だろ?オオカミ少年になったら、責任取ってよね」

