「良くやったな」
湊叶さんは、自分のことのように嬉しそうに微笑む。
きゅん……。
久ぶりに見る湊叶さんに笑顔は、破壊力半端ない。
心臓が鷲掴みされたみたいになって、甘酸っぱい感情に包まれていく。
「湊叶さん。コレ飲んでみてください」
ステンレス製のスリムボトルをトートバッグから取り出し
中身をコップに注ぎ込む。
コップから、芳ばしい香りが溢れ出ていく。
「はい」
「サンキュ」
嬉しそうにハニカミながら、コップを受け取ると
鼻を近づけ香りを嗅いでいく。
「あ、すっげーいい香り」
蒼汰さんも近づいてきて、鼻をくんくんさせる。

