「じゃ、俺はそろそろ帰るわ。明日の漁が待ってるからさ」
時計を見れば、二十三時を過ぎている。
そうだな。普段なら、次の日に供えて寝ている頃だろう。
俺も、そろそろ帰ろう。
このままじゃ、瀬戸もゆっくり休めないだろうから。
「じゃ俺も……あ、瀬戸。明日の朝一でご両親来てくれるから」
椅子から立ち上がり、一番大切なことを伝えた。
瀬戸たちを見つけるのに時間がかかったこともあり
瀬戸のご両親に連絡が付いたのが、最終便が出た後だった。
もちろん傷の具合や、事の詳細は電話で話してある。
やはり足に影響がないか、かなり心配していた。
「えー?!呼んだんですか?」
泣きはらした目を大きく見開いて、ここ一番の大声を出す瀬戸。
親の気持ち子知らずってことか?
でも気を失う瞬間、両親に謝ってたからな。
瀬戸のことだ、きっとコイツなりに考えてるんだろう。

