瀬戸の包帯に巻かれ痛々しい手が伸びてきて、俺の手にそっと乗せられる。
俺より少し温かい小さな手。
「未来、か……」
一回りも年下のくせに、自分の事より人の事ばかり心配して
それでいて純粋で真っ直ぐに俺を見つめてくる、瀬戸。
コイツといると、何故だか俺にも明るい未来が
待っているんじゃないかって思えるから不思議だ。
「良かったら、私にそのお手伝いをさせて下さい」
「……大人をからかうんじゃない。だけど、気持ちだけは有難く受け取っておく」
コイツの未来は無限大だ。
俺なんかに関わって、小さな島に閉じ籠るなんてもってのほかだ。
「なんで?俺は良いと思うけど――」
「蒼汰、お前なぁ……悪乗りし過ぎ」
瀬戸を焚き付けるような事、言うなよな。
軽く睨んでみたものの、暖簾に腕押し状態。
蒼汰は小さく舌を出して、窓辺から体を離した。

