「でもね、絢さん悪い人じゃないよ?誰だって、魔がさす時ってあるでしょ?」
「つばさちゃん。君って子は――」
何だかわからないけれど、蒼汰さんはとても優しく私の頭を撫でてくれる。
けれど湊叶さんは堅い表情を崩さずに、両手を組んで何かを考えている様子だ。
「……俺が絢と付き合ってたって話、昨日したよな?」
そうだった。
なんだか、すごく時間が経ったような気がしたけど
湊叶さんのお家に泊まったのって、昨日なんだよね。
「その話、俺も聞いてもいいのかな?」
「あぁ。蒼汰も一緒に聞いてくれ」
そういうと、蒼汰さんは窓に少しお尻を引っ掛けるようにして依り掛かった。
この病室には椅子が一つしかないから、仕方ないけど
看護士さんにいって、持ってきてもらわなくても大丈夫かな?
「俺は絢と、結婚しようとしてたんだ」
私が、そうこう考えているうちに湊叶さんは静かに話し始めた。

