訳アリ店長に”恋”しちゃいました♡【番外編追加】


「え、絢さッ……危なっ!!」



慌てた絢さんは、ぬかるんだ道に足を取られてズルッと体が傾いていく。

それはまるでスローモーションのようで、私は彼女の手を掴むために

手を伸ばし一歩踏み出した。


お願い、届いて――。

その瞬間、彼女の手が私の手を払い除け

ふっと口角が上げ微笑んだ。

え――どうして……。

そう思っている間にも、彼女の体はどんどん崖に吸い込まれていく。



「ッ、絢さん!!」



名前を叫んだと同時に、地面を蹴り出す。

どうしたい、とか考える暇なく体が自然と動いていた。

絢さんは一瞬、驚いたように目を見開いたけれど

直ぐに覚悟を決めたように、閉じてしまう。


諦めるな。届けぇー!!