やったぁ。
絢さんにも、ここの素晴らしさ少しは伝わったみたい。
なんだか自分の事のように、嬉しい。
「あ、ねぇ。まだ、時間あるかしら」
「はい。どうしたんですか?」
「あのね、ここに行きたいの。パワースポットらしいんだけど」
絢さんが開いて見せてくれた観光地マップには、赤い丸が付けられていた。
そこは、今いる美術館から徒歩で20分くらいの場所。
ちょうど湊叶さんのお店や、古民家プロジェクトの芸術作品が集まっている所に行く途中にあるみたい。
大通りからは外れるけれど、そんなに遠くもないから大丈夫かな。
それにしても、こんなところにパワースポットがあったんだ。
知らなかった――。
でも知らない場所に行くのは、さすがに不安だなぁ。
「ここ、恋人岬って言うんですって。ここで願うと、想いが相手に伝わるって言われてるんだって」

