そうなんだ……。
もっと島のことを知って欲しかったと言う残念な気持ちと
恋敵が居なくなる、と言う安堵の気持ちが入り混じって複雑な感じ。
「ホテルの人に、パワースポットとか芸術が展示してある場所とか教えてもらったんだけど、一人じゃ心細くて行く気にならないのよね」
「そうなんですか?じゃ、私案内しましょうか?」
「いいの?」
「はい。せっかく来たんですから、この島の良いところ沢山知ってもらいたいです」
そうして私達は、芸術祭で展示してある場所へと
港から出ているバスに乗り込み、向かうことにした。
芸術作品を見て回っていると、湊叶さんの元カノだという事を忘れるくらい
傍から見れば、まるで姉妹のように燥いでいた私達。
絢さんも凄くいいお姉さんで、あちこち連れ回す私に
嫌な顔せずに、終始笑って付き合ってくれた。
「ここは、凄くいいところね。のどかで、島の人達も素朴で温かい」
「でしょ?」

