ターミナルに着いて、何気なく時刻表を眺めていると
“車両・二輪車・自転車での乗船不可”の文字が目に入った。
あ、そうだ。
高速船って、自転車乗せられなかったんだ。
忘れてた――。
次は……20分後か。
今からお店戻る時間ないし、この辺で時間潰してよっと。
自転車を港に置いたまま、辺りを散策。
と言っても、時間が限られてるから
港の横にある、芝生が敷き詰められた小さな広場に向かった。
そこには、遊具が幾つかあり子供たちが元気に遊ぶことが出来る。
ちょっとした小陰もあるから、海風を感じながらベンチに座って
休むことも出来るから、時間潰しには都合がいい。
一番置くのベンチに向かうと、先客がいた。
あれ?あの後ろ姿って……。
「絢、さん?」
「ッ……つばさちゃん――」
「やっぱり、絢さんだ。もしかして、もう帰っちゃうんですか」
「ええ……もう、湊叶に話すことが無いから」

