「?」 一瞬、ジャリっと庭先に引かれている玉砂利の音が聞えた気がして 立ち止まって振り返った。 「どうかしたか?」 急に立ち止まった私を不思議に思ったのか 店の中から身を乗り出す湊叶さん。 「何でもないです。お腹空いちゃいました、早く作って下さい」 気のせいかな……。 そこの庭先に、人影があったような気がしたんだけど――。 「お前、ただで食えると思うなよ。手伝え」 「は~い」 気になりつつも、私は湊叶さんと一緒にキッチンに向かった。