「ふ~ん。雨でも降らなきゃいいけどな」
昨日も同じ言葉を聞いたような……。
「ま、いーや。湊叶、これ今日のランチに使えないか?」
と、銀色に光る丸々とした30㎝程の魚を掲げる。
「マナガツオか……刺身にでも、するか」
蒼汰から取れたての新鮮なマナガツオを受け取り、まじまじと見つめた。
瀬戸内海では、よく獲れる魚だ。
「おぉ、いいね。旨そう」
瀬戸も、そろそろ起きてくるだろうし
朝メシ作ってやるか。
「なぁ、湊叶。なんかあったか?」
「なんで?」
視線は魚に残したまま返事をし、このカツオをどう料理しようか思案する。
煮付けもいいし、骨を唐揚げにしてもいい。
マナガツオを捨てるところが無いくらい、いろいろな料理に適しているから。

