私は、取りあえず彼に話しかけてみた
野峪雫[ねぇ?君…どうしたの?
あっ!凄い怪我…私の家に来なよ!]
普通はこの親切な言葉で
え…?良いんですか?
とか返ってくるのがこの時代
?[いい]
え?
ありがとうじゃなくて?
彼は、何も考えずに即答で答えを出した
野峪雫[そんな事言わないでさ!
さぁ!行くよ!
ぁ、私の名前野峪雫っていうの!
あなたは?]
まぁ、礼儀としては自分の名前を先に出したし礼儀のある人だったら返しでくれる
?[…里希(リキ)]
ぁ、返してくれた…
野峪雫[へぇ~。リキ君って言うんだ~
宜しくね?]
ってか、何で袴?
なんか、あったのかな?
リキ君[無理]
はい、即答ですね…
野峪雫[まぁまぁ、はい!行くよー?
そんな格好じゃ動きにくいでしょ?
お兄ちゃんから服一着貰ってあげる!
じゃ、行くよ~]
もぅ彼の意見は聞かないことにした
私のいつもの悪い癖
まぁ、しょうがない
それで慣れてしまったんだから
リキ君[勝手にしろ]
お!やっとOKが貰えた!
やったね!
野峪雫[じゃ!let's go!]
あれ?let's go!の意味が解らないって言った感じ…
まぁ、その辺は大丈夫?かな
パシ
野峪雫[え…?]
私が手を引いて歩いていたら急に弾かれた
吃驚した
細い腕にそんな力がアルなんて誰も解らないだろう…
リキ君[野峪雫、聞きたいことがある
今は何年だ?]
ちょっとショックで、反応が遅れた
ん?何年か?忘れたのかな?
まぁリキ君が初めて私に頼ったんだ!
ちゃんと答えないと…
あと、自然に雫っ、て呼んで貰えるように…
野峪雫[…………
雫で良いよー?
えっとね…平成14ねん!]
会話が続かない
沈黙の中で私は、家に彼を連れてきた
野峪雫[じゃっじゃーん!ここが私のmy house!]
反応がない
反応、薄いな~
ガチャ
ドアのあく独特の音がした
野峪雫[さぁ!入って入って~]
リキ君[ペコリ]
リキ君は靴を脱ぐところでお辞儀をした
野峪雫[もぅ!そんなに堅苦しくなくても良いんだよ?]
バタバタバターーーーーーーーーー
?[しーずーくーーー!]
なんでーーーーー?
こんな時に限って櫂兎が、居るのよ!
バタバタバターーーーーピタ!
櫂兎[雫!お帰り~
って、誰だよその男]
お前にお帰りとか、
リキ君の事とか聞かれたくねぇよ
勝手に家に入ってから…
ホントウザイ


