Someday ~私がいた夏~

 ヤスノリさんは、慣れた手つきでタバコに火をつけた。

仕草が大人すぎて・・・ちょっぴり遠い感じがする。

「石原さん?」

「はい・・・。」

「下の名前、なんて言うんですか?笑」

「桜です・・・ってそれ私の真似してません?」

「あ・・・ばれた?」

「もう・・・からかわないでくださいよー。私、一生懸命だったんですからね。」

「あはは。ごめんごめん。なんかつい・・・さ。」

「大丈夫ですよ。」

「桜って言うんだ?いい名前だね。」

「ありがとうございます♪」

 私は、この名前をつけてくれた両親に感謝した。

 ヤスノリさんが、ほめてくれた名前・・・。


 運ばれてきたコーヒーとオレンジジュース。

 透明なグラスには、オレンジが飾ってあった。

 それだけなのに、なんかおしゃれに見えて・・・

 ちょっとだけ、大人の世界に踏み込んだ気がしてた。