Someday ~私がいた夏~

 浅い眠りばかりで、目覚めても身体がだるいまま・・・。

今日は、ヤスノリさんと2人で会う日。


 そう思うだけで心臓が痛いくらいドキドキする。


 お昼になるのを待って私はヤスノリさんに電話をかけた。

「はい、武田です。」
「あっ、あの・・・石原と申しますが・・・ヤスノリさんいらっしゃいますか?」
「あーはいはい、ちょっと待ってね。――やっちゃーん、電話。」

 やっちゃんって呼ばれてるんだ・・・。私は緊張しながらも、また1つヤスノリさんのことを知って嬉しくなった。

 ガチャ
「あ・・・もしもし?」
 なんか・・・寝起きっぽい感じかな・・・。約束覚えてくれてるのかな?
ちょっぴり不安になる。

「石原です・・・。」
「おう。おはよう。」
「おは、おはようございます。」

 私、かみまくり・・・。

「起きたばっかだから、1時30分にオレンジにしようか?」
「あ、はい・・・。オレンジですね?」
「うん。わかるよね?」
「はい♪」
「じゃ、また後で。」
「はい・・・。」



 こんな展開になるなんて思ってもいなかったから、お気に入りの洋服は寮に置いたまま。仕方なくパーカーとジーンズで・・・。


 「葉月と会ってくるね♪」

自然と口からこぼれる嘘にほんの少し胸が痛んだけど、お母さんにはばれなくてすんだ。



 もうすぐ約束の時間・・・。



 私は待ち合わせた喫茶店のドアを開ける。