ガラガラっと教室のドアが音を立て、
「はーい、みんな席ついてー。
今日は転校生を紹介するー。」
このクラスの担任は宮城武。
何かと適当人間。先生のクセに。
ゾロゾロとみんなが席についていく中、
私と愛梨、宏輝、光弥は窓際の一番後ろの机をどかして作った私達ゾーンに座る。
教室のドアが開いた音がして、足音が聞こえる。
その瞬間に教室に黄色い歓声が上がる。
「えー、今日からここのクラスに入る、
北島和希くんだ、みんな仲良くしろよー
北島、お前は真ん中の一番後ろの席な。」
「え〜!やったぁ〜!あたしの隣!」
なんていつもより甲高い声を出す
小山雅。
「和希くん、よろしくねぇ?」
「あーうん」
うざがってるのかそれが性格なのかよくわかんない返事だった。
「和希ー久しぶりー元気だった?」
愛梨が北島和希に声を掛ける。
「愛梨じゃん。同じクラスだったんだ。
まぁぼちぼちってとこかな〜?」
と、まぁ返事は普通で
さっきの雅にはただうざい本心から出た態度だったであろう。
すると北島和希がこっちを指差して
「この女は?」
「あ、こっちは中島小春。あたしの親友なの。小春、和希口悪いとこもあるけど根は優しいからさ。仲良くしてやって」
「うんわかった。よろしくね」
「よろしく小春」
小春…って。いきなり呼び捨てだし
私のこと指差してこの女呼ばわりするし
なんか印象ワル。
でも北島和希、黒髪短髪で女ウケ良さそうな顔してる。性格どうにかした方がモテそうだけど、女子からしたらあの性格が最高なんだろうな。
