「こはるうううぅぅぅぅーー!!!!」
あぁ、まただ。
後ろから私の名前を叫びながら
親友の愛梨が走ってくる。
これは日常茶飯事。
特に理由も無いクセに大声で名前を叫びながら全速力で駆けてくる。
私からしたらいい迷惑だ。
いつものように無視して歩ていると
「小春!!今日あたしの幼なじみが転校してくるの!」
……へー。って感じ。
別に性格上冷めてるわけじゃないけど
興味無いことには一切振り向かない。
てか愛梨幼なじみいたんだ。
高山愛梨とは中1の時クラスが一緒で
入学式の日、初めて話した子。
私は元々ここら辺の人じゃなくて
親の転勤で中学校から引越しみたいになって知ってる人なんて誰一人いないし不安だった私に声を掛けてくれたのが愛梨。
なんかそっから意気投合して毎日一緒にいるようになったって訳。
だから愛梨の幼なじみなんて全く知らないし興味もない。
まぁ愛梨がどんな子だったのかくらいはちょっと気になる。
