大きな白い翼。 それは夜空を彩るネオンの光よりもはっきりと映える。 この漆黒の闇に埋もれてしまうことのない真っ白な翼は、この世のものとは思えなかった。 触れてしまうとすべてがこぼれ落ちてしまいそうな翼。 どうしてもその翼がほしかった。 手に入りそうで入らないその翼を持つことが許されているのは、たった一つの種族だけ。 神の使者として遣わされ、神意を人間に伝え、人間を守護する者… そう、それはまぎれもなく… “天使” だった。