―“リビング”― しばらく、沈黙が 続いたあと そいつが 話し出した。 「麗美さん。 僕は女の子って 聞いたんですけど…」 そいつは 私をチラッと 見て 母に聞いた。 「あ~、遥はねぇ 諸事情で男として 学校に通ってるのよ~」 母は、頬に 手を当てながら そいつに説明した。 「?!い、言って いいの?」 「あら?遥には 言ってなかったかしら。 この子はね……」 「橋場 悟。君と同じ マリア高校の2年だよ」 母が紹介する前に そいつ…橋場 悟は 自分で自己紹介 した。