きみだよ。

恋愛(ラブコメ)

おかえりおな/著
きみだよ。
作品番号
1201522
最終更新
2015/04/11
総文字数
0
ページ数
0ページ
ステータス
未完結
PV数
0
いいね数
0
―――ドスッッッ!


「…っ。前見て歩けよブス!」

………。えっ…。ブス…。

「ももももも、申し訳ありません。」

あれ。もーいない…

振り返ると7、8人のチャラチャラした
男子が広がって歩いていた。


高校に入学して一週間。
あのグループは毎日のように
先生に注意されている。

服装、頭髪、違反、買い食い。
言い出したらきりがない。

それもそのはず。
髪は金色や茶髪、ワックスで固めていて
ジャニーズにいそうな髪型だ。

制服は明らか着崩していて
見ていて呆れてしまう。

なにをそこまでして目立ちたいかなー。


それにしても怖かった…
まだ手が震えている。

私には関係のない人達。
関わりのない人達。

ってか関わりたくもない人達だ。


あっ、急がなきゃ。
授業が始まっちゃう!


震える手をぎゅっと握りしめて
早歩きで教室へ向かった。

――――――――――――――

「今から席替えするぞー」

威勢のいい先生の声が教室に響いた。

今どき席替えって笑笑。
小学生か!!

先生のテンションには誰も乗らない。

席替えって言っても誰も
仲いいひとなんていないし、
どこでもいいやー。

―くじ引きだ。

24番。

黒板に書かれた番号の席に目を向ける。

やった。窓際!やった!

ここならお花もよく見えるし
はしっこだし、楽だーーー!



「ちっ」


………。したうち?

隣の人かな?見るの怖いな…やだな…

恐る恐る首を回す。

そこにはあのグループにいた、
あの人だ。

さっきぶつかった人…

かぁーーーー怖いよーーー。


ギロッ


目があった。うわっ。やべ。
私はすぐにうつむいた。

ごめんなさい、ごめんなさい。


……。あれ。何もいってこない。

もう一度その人を見ると
まだこっちを見ている。

ぎゃーーーーごめんなさいー。
またうつむく。


ゆっくり隣を向くと
今にも吹き出しそうな顔で
私を見つめているその人がいた。


謝らなきゃ、殴られる。

「あ、あ、あ、あのすみません。
ぶつかって。」

「許さねー。」

その声は、低くて顔を見ないで聞くと
ヤンチャな声だ。

って声を観察している暇ない。

とりあえず。あやまろう。

「ごめんなさいですた。」

噛んだーーー。あちゃーー



















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