甘い彼。

｢運転手のナカヤマさんだよももっち〜｣


外に出ると1台の車がとまっている。


その前には50代くらいの優しそうなおじいさんが立って私達を待ってくれている。


｢皆様おはようございます、奏様今回は遊園地でよろしいですか？｣


｢えぇ、いつもありがとうナカヤマさん｣


穏やかな笑みを浮かべたナカヤマさんは、
車のドアを開けてリードしてくれた。


｢それでは出発いたしますね｣


全員が乗って車が発進する。


｢楽しみだね〜ももっち！｣


｢うん！いっぱい乗れるといいですね瑠羽ちゃん！｣


わいわいと皆で話しながら車で行くこと1時間。


並ぶ事なくすんなりと入れた私達。


なんでこんなすんなりと入れたんだろ…？


気にしても仕方ないので、
ここは気にせず純粋に楽しもう…。


｢よーし、ほんだらあれから乗ろか！｣


目をキラキラとさせながら雅が言う。


｢二人乗り用だ、どうする？｣


｢じゃんけんで同じものを出した奴どうしでいいだろー！｣


｢あ、いいですねそれそうしましょう｣


秋良くんの言ったことに賛同する望月。


｢いくよー、さーいしょーはぐー！じゃーんけーんぽん！｣