甘い彼。

「…桃、似合ってるよ」


私の綺麗に巻かれた髪に、
微笑みを浮かべながらキスをする奏さん。


「奏、桃羽人前でイチャつかんといてやー」


むすっとした顔でやってきた雅。


周りを見ると瑠羽ちゃんや秋良くん、
望月までもが顔をそらしていた。


もうやだ恥ずかしい…。


…あ、雅の服かわいい


少しダボっとしたパンツに、
黒の長めのシャツ。


皆ほんと似合ってる…。


かっこいいしかわいいなぁ!


「それじゃあ行こうか」


…何で行くんだろう?


車…は皆乗れる年齢じゃないし。


電車…?


目立つなぁ。


いや、あの5人がいれば絶対目立つか…。


「何してるの桃、ほら早く行こう」


さりげなく手を握ってリードしてくれる奏さん。


かっこいいなー…、
モテるだろうなー…。


…それより、何で行くんだろ?


その疑問はすぐに解消された。