クリスマスプレゼントは靴下に






「あの時は本当にありがとう!それと…本当にごめんなさい!」

彼は私に深々と頭を下げた。



戸惑うおばあちゃんにそそくさと挨拶を済ませて家を出ると、私達は近くの喫茶店に入った。

彼は席に着くなり、私に頭を下げ、あの時のことを話し始めた。
なんでも、彼の話によると、私に向かって手を振っていたらタクシーが停まってしまい、それで、仕方なくそのまま家に戻ったのだと言う。
お風呂に入り、服を着替えて慌てて戻ったけど私はもういなかった…と。
その後も、毎日、あの近くで私を探したけれど会えなかったのだと話した。



「今日はえらく綺麗だから、すぐにはわからなかったよ。」

「ま、また~……」

今日が綺麗なんじゃなくて、この前が酷過ぎたんだってば。
あなたに会えるとわかってたら、もっと気合い入れて化粧して来たのに……



「あぁ、それにしてもびっくりした!
あんな所で君と会えるなんて……
僕、もう君には会えないと思って諦めてたんだ。
だって、僕…あれから一週間以上、あの場所で君を探してたんだよ。
それでも全然会えないし、名前もなにも聞いてなかったから探しようもなくて……」

「え……そ、そうなんですか。」

そんなこと言われたら、自惚れてしまいますよ?
もしかして、好意を持たれてるんじゃないか?って勘違いしても良いんですか?
心の中がどきどきしすぎて、私はろくなことが言えなかった。



「あ、それで……」

そう言いながら、彼はかばんの中をごそごそして……



「あ、そ、それ…!」

取り出されたのは、あのピンクの靴下だった。
そう、しあわせ屋でおやじさんにもらったあのピンクの毛糸の靴下。