印堂 丈一郎の不可解な生活

と。

「死ぬ訳ねぇだろうがよぉおおぉ」

店の奥からもう一人、包帯だらけの男が出てきた。

頭にも、腕にも、胸にも包帯を巻いた大柄な男。

印堂 丈一郎。

彼もまたあの決戦後、命からがら古城の崩落から生き延びていた。

「あれが邪悪の墓標だとぉおぉぉ?あの程度で死ぬタマなら、とうの昔に誰かがぶち殺しているだろうがよぉおおぉ」

本能的なものなのか。

丈一郎は、サーが生き延びている事を理解していた。

きっと彼は、あの戦いでサーに勝ったとは思っていない。

サーも負けたとは思っていない。

サーは今でも、数多の並行世界の中で最強の存在だし、丈一郎はそんなサーに抗する事の出来る数少ない人間。

直感的に。

サーといつかまた戦う事になると。

丈一郎は心で理解している。