外からの一斉射撃。

映画なんかでよく見るシーンを、実体験する事になるとは思わなかった。

まさに蜂の巣。

壁には日の光が差し込むほどに、大きな風穴が無数に穿たれる。

「な、何だっ?誰だっ?マフィアかギャングかよっ?」

丈一郎が口走る。

成程、確かにギャング映画なんかではよく見るシーンかも知れない。

だけど、相手がマフィアやギャングだったなら、どれだけよかった事か…。

「いきなりマシンガンぶっ放してくるなんて、何考えてやがるっ」

憤る丈一郎に。

「サルガタナスとネヴィロス」

私は訂正を入れた。

「マシンガンじゃないわ、大型自動拳銃よ」