私に背を向けて、椅子に腰掛ける丈一郎。

その姿がとても頼もしくて、嬉しくて。

私は立ち上がり、忍び足で彼に近づき、血色のいい彼の首筋…咬みついてしまいたくなるような彼の首筋に…。

「!」

キスをした。

驚いて振り向く丈一郎。

その時には私は、真祖ならではの俊敏な動きで扉の前まで移動し。

「今日の丈一郎…ちょっとカッコイイよ?」

そんな事を呟いて、頬を赤らめて部屋の奥へと向かっていく。