「落ち着いて、大丈夫だから」
結城さんの顔が近付いて、耳元で囁く。
結城さんにコクコクと頷いた。
彼は「ここから金額を割り出して」と指示を出しながら、パソコンの画面を指差す。
結城さんの言う通りに画面をクリックすると、先程出来なかったことが嘘のように簡単に金額が表示される。
「こちらの金額になります」
「じゃあこれでいいわ、ありがとう」
お客様はそのプランに満足したらしく、お礼を言って帰っていった。
午前の業務が終わり、休憩をとるために裏の部屋へと戻るとちょうど三木さんもお昼休憩中のようだ。
三木さんは自分で作ったであろうお弁当をつついている。