青の世界

「でも…何でこんな世界があるんだよ。別にいらなくないか?」


『……。』



無視かよ…。


「────おい!聞いて…」


『でわ、なぜ あちらの せかい わ そんざい すル?』


「は…?……そんなの俺に聞かれても…」


『わからない カ。…でわ、“べつに いらなく ない カ?”』



こいつ……!!



『…こちら も、あちら も、おなじ こト。それぞれ の せかい それぞれ の せいかつ が、あル。』


「…それぞれの…生活…」


『そう…そして、いろ や にんげん だって ことなル。たがい が それぞれ の いし を もって いル。だから、ひてい する けんり わ、なイ。』



「意思……。」



何となく言いたいことは分かった。


この世界についても────。



「────テンパってたとはいえ……悪かっ…」


『とく に、おまえ わ ナ。』


「……。(ウゼェ…!!)」



とりあえず、現実世界に帰る方法はないのか…?




「────痛てっ!」


『なに して ル?』


「いや…早く夢から覚めないとって思って。…つねっても駄目か────あ、夢だからか!」


『……ひと の はなし を、きいてた カ?』


「え?うん」


『それなら わかった はず ダ。ここ わ “サイレント・ワールド”。』


「だから分かってるって!で、この夢から抜け出そうとして…」


『こちら と あちら…それぞれ の せか イ。だか ら、ゆめ でわ な イ。』



……

え──────っ?!


『おろかもの メ。』