青の世界

───そして、沢山のこの世界についてのことを聞いた



…これ は、この世界の“転換者”


俺のいる世界とこっちの世界を繋ぐ役割をしていて、互いの世界から “その中のもの”を行き来させられるらしい



…そして先ほど見た人型は、これ も含めこっちの世界の“人間”。


随時姿があるわけじゃなく、ある時間ごとに現れそれなりの生活をおくっている



そして



「…最終的に、ここって結局どこなんだよ。俺の住んでるとこと似てる…てかそのものなんだけど──」



『そう…ここ わ、きみ の、いた せかい… ただ、すこし ちが ウ。』



「少し違う…?…そういえば、何とかワールドって言ってたよな…?」



『“サイレント・ワールド” こちら の、せかい の、こと ダ。』



「サイレントワールド…?───静かな世界…?」



『そう…ここ わ、あちら と ちがい、しずか な せかい… おと も、けせ ル。』



転換者は、右手(らしきもの)をスッ と挙げた。



その瞬間、外から聴こえていた音の全てが止んだ



…風や、雲の動く音も


虫の声も何もかも。



「は…?えっ…何で…」



『そして、よぶん わ、なに も ない…いろ に とらわれる ことも、な イ。』



「いや、色には既に気ィ捕らわれてるって!何でこんな青々として…」



俺は未だにチカチカする目を擦った。



『あお わ、“せい”を あらわ ス。 しずか の しょうちょう だか ラ。』



────らしい。



つまりは、同じようでも別世界ってこと。