それからは優翔が宿題を写すシャーペンの音がするだけで、会話はなかった。
私の頭は、混乱に陥っていた。
それでも時間はどんどん進んでいき、数学の時間がもうすぐだ。
しかし、私は数学のノートを返してもらってない。
これは、私が行くべきなのか、と悶々としていると、後ろから肩を叩かれた。
「藤田サン、ノートありがと」
「あ、ハイ」
その時一緒にいた夕香はびっくりしていた。
長谷くんと仲良くなったの?なってない。じゃあ、何でノート?朝貸した。ふぅーん。
それからも私と君の、数学のノートで繋がった関係は続いた。
朝、私が学校に来ると彼は決まってノート貸して。と言う。そして、直前になって私に返す。
(何なんだ)
**
「藤田さん、最近、優翔と仲いいね」
菅原くんにそんなことを言われた。
いや、そんなことないよ。と言ったが、最近ノート貸し借りしてるよね、と菅原くんは言う。
特に会話をするわけじゃない。ただ、毎朝、「ノート貸して」と、彼は手を差し出す。そこに私はノートを差し出す。
ただ、それだけ。
私の頭は、混乱に陥っていた。
それでも時間はどんどん進んでいき、数学の時間がもうすぐだ。
しかし、私は数学のノートを返してもらってない。
これは、私が行くべきなのか、と悶々としていると、後ろから肩を叩かれた。
「藤田サン、ノートありがと」
「あ、ハイ」
その時一緒にいた夕香はびっくりしていた。
長谷くんと仲良くなったの?なってない。じゃあ、何でノート?朝貸した。ふぅーん。
それからも私と君の、数学のノートで繋がった関係は続いた。
朝、私が学校に来ると彼は決まってノート貸して。と言う。そして、直前になって私に返す。
(何なんだ)
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「藤田さん、最近、優翔と仲いいね」
菅原くんにそんなことを言われた。
いや、そんなことないよ。と言ったが、最近ノート貸し借りしてるよね、と菅原くんは言う。
特に会話をするわけじゃない。ただ、毎朝、「ノート貸して」と、彼は手を差し出す。そこに私はノートを差し出す。
ただ、それだけ。
