アイツに告られて2週間くらいが経った。


その2週間の間、アイツは、朝、昼と俺の前に姿を現していた。


それは、このクラスの名物ともなりつつあった。


「でも、岸本ちゃん可愛いじゃん」


「可愛いくても、好きじゃない」


「まだ好きなの?沢村さんのこと」


「ん、まぁ」


そこで会話は終わった。


もう望みがないことは百も承知だった。だって、千絵はあんなにも幸せそうだから。


この前は少し元気なかったから気になってたが、それも解決したようだ。


**


「先輩、こんにちは!」


案の定、今日の昼休みも岸本は来た。昼休みが始まってから15分ほどが経過していた。

「岸本ちゃん、こんにちはー」


「こんにちは!」


俺は購買で買ってきたパンと唐揚げを食べていた。