【 春の便り 】





ぐるぐるぐるぐる。



その制服を手に取った時から歯車は回っていたんだ。





「新入生の三大美女でーすっ」



「「はぁ!?」」



広い体育館の中に響く二つの声。





「君達全員は、スケット部に入ってね?」





勝手に決められた、部活。



ぐるぐるぐるぐる。



止まることを知らない歯車は自分の人生を変える。





「へ~。桜花 日菜ねぇ?」





甘く緩いあなたと。





「俺の女になれ」





乱暴で俺様なあなた。



ぐるぐるぐるぐる。



歯車は回っていたんだ。