キケンな彼氏




そういえば、朝のヤンキー君は何組なのかな?無事に着けて、良かったけど。


あ!あたし、ヤンキー君の名前知らない!


でももう、会うことないだろうし、大丈夫だよね?


そんなことを考えていたら、いつのまにか眠ってしまったみたい。


翌朝。


ピピピピ…


「ん〜…?」


珍しく目覚ましで起きたあたし。


「ふぁ…昨日、そのまま寝ちゃったんだっけ…?」


ご飯を食べずに寝たためか、お腹が鳴ってしまった。


「朝ご飯〜朝ご飯〜♪」


一階のリビングから漂う美味しそうな匂いに、今日の朝ご飯はフレンチトーストだと確信した。


「おはよう、奈津美。早く朝ご飯食べちゃいなさい」


「ん、わかった」


やっぱりフレンチトーストだ!あたしの大好物なんだ〜♪


朝からご機嫌のあたしは、いつもよりかなり早めに家を出た。


近いから、すぐ着いてしまうけど。


ゆっくり歩いて登校したの、いつぶりかな?


ーーガラッ


教室には誰もいなくて、あたしが初の一番のり!…だと思ったのに。


教室の扉を開けると、机に突っ伏していた男子がこちらを見た。


「…あ、お前、昨日の…」


なんと、昨日のヤンキー君ではないか!


…なんて言ってる場合じゃない!


「な、な、なんでここに!?」


しかも、ヤンキー君が座ってるのはあたしの隣。


つまり…?


「あぁ、俺クラスここだから。…一緒だったんだな」


ヤンキー君は、少し目を細めて微笑みを浮かべる。


「…っ!?」


な、ななな、なにこの破壊力!


笑顔が可愛いとは思ってたけど…微笑みはこんなにかっこいいの!?


こんなの、クラスの女子が放っとかないよ!