「たっ、助かった…」
あたしは安堵の溜息をつく。
ってか、授業サボるんだ…
別に、あたしには関係ないけどね?
「奈津美ちゃん、これから大変そうだね」
振り向いた美樹が何とも楽しそうに微笑んだ。
うわぁ、小悪魔が…小悪魔がいるよ…!
「あははー、何のことかなぁ」
あたしは全力でそっぽを向いた。
その後すぐに先生が来て、授業が始まった。
「なんだ、松下は来てたんじゃなかったのか」
大体の先生は松下くんの席をチラッと見ながらこう言う。
…結局松下くんは、全ての授業をサボった。
「あたしが注目浴びた意味って…」
机にうな垂れていると、ふと、机に影が落ちた。
「奈津美ちゃん、私、この後用事があるから今日は一緒に帰れないの…ごめんね?」
「美樹…用事は仕方ないじゃん!美樹が謝ることじゃないよ!気にしないで!」
申し訳なさそうに謝ってくる美樹に、全力で笑顔を見せて手を横に振る。
「ありがとう…また明日ね」
微笑み、控えめに手を振ってくれた。
「いちいち可愛いんだよなぁ…」
美樹に手を振り返し、また机にうな垂れる。
