elevator_girl

そんな、感動を共有しているのだろう。
まだ、シャーベット・ホワイトのストールを羽織ったままの
諒子は、クワイア・コーラスの女の子たちと話をしていた。
楽しげに話している情景は、とても良いものだと
深町は思う。仄かに胸に秘めた想いは別にして。

....これで、いいんだよな。

松之の想いは強い。
恋愛に奥手で、夢見勝ちな彼だけに
その想いを遂げさせてやりたいと思い
敢えて、深町自身は一歩譲って
二人の仲を取り持とう、そう思ったのだ。



深町は回想する。
中学生の時もそうだった。
密かに恋していた少女、名を朋恵と言った。
深町に「ギターを教えて」と言ってきた彼女は
妖精の如く天真爛漫で、ふわふわと浮遊している感じ。そんな子だった。

その頃の深町はギターの腕、それと歌とで
クラスのアイドルだった。

そして、朋恵はと言えば、優しげな雰囲気と
華やかな愛らしさを持つ子だったから
クラスの誰もが、その二人の事をベスト・カップルだと
噂していたものだった。
しかし。