伸びのある透明な声。五月の風とともに
丘を吹き抜ける。
どこからともなく、軽音楽サークルのメンバーが集まってきて
スタンド・ドラム、ベース、パーカッション....楽器が増えてくる。
エンディングの頃には、フィル・スペクター・セッションのような
厚い音が重なっていた.....。
その時、みんな、音の中にいた。
音楽と一体だった。
深町も、松之も、夏名も。
クワイア・コーラスのメンバーも。
ライト・ミュージック・ソサエティの連中も。
そして、諒子も...。
曲のエンディングを、深町は長く伸ばす。
ギターのフレーズをカデンツァに乗せず、ワンスモア、とする。
松之も、普段路上で慣れているので、合わせて
ストリングス・パートに似せて吹こうとする。が、
アコーディオンを弾いていた軽音の友達が、そこを弾いたので
すぐに、オブリガード、本来フルートが吹くべきパートを吹く。
と、言うか、アコーディオンの友達が、松之にリード・パートを吹かそうと
ストリングス・パートに回ってくれたのだ。



