elevator_girl



おーい、カナちゃーん....と
深町がやや大げさに芝居がかった仕草をするので
諒子はくすり、と笑った。

松之はその横顔をみながら、花が綻ぶようだと
幸せな気持ちになった。

ずっと、この人の笑顔を見ていたい....。と
夢想する。


夏名は、ぱたぱたと歩いてきて。ふと、足を停めた。
松之、深町、その間に諒子。


「あ、カナちゃん、こちらは桜井諒子さん。
松之のガールフレンド。」
なんて、ふざけていったつもり。
あら、ガールフレンドだなんて、と、諒子は微笑む。
松之は、よせよ、シュウ、失礼だろ、と
少々強い口調で。

夏名は、すこし値踏みするように諒子を見る。
遠慮の無い視線は、最近の若い子らしい仕草だが...

「あ、こちらはカナちゃん、えーと、名字なんだっけ?」と
深町が言うので、松之も笑う。

「あ、陣野....夏名です。よろしくお願いします。」と
夏名は丁寧にお辞儀をする。

諒子も、きちんと「桜井諒子です、よろしくお願いします」とにこやかにお辞儀。

ただ、夏名にいつもの愛らしさは見られない......。