「これを、行動学的に見ると」
と、深町の叔父は、また線を引き...
上側に愛、と書き
下側に、遺伝子継承、と書いた。
「なにこれ?」と深町は面食らう。
「ああ、要するに、人間の恋愛っていうのは必然行動なんだ。
遺伝子を継承するための、動物的行動が根幹だが
そこに愛があるのが、人間、と言う生物の高尚なところだし
素敵なところだ。だから、生まれてから、物心つくまでの
無意識に覚えた愛の記憶を、継承しようとするんだな。
それで..。」
「それで?」
「この遺伝子継承は、動物的な部分だ。一般的には
生得的形質、と言うな。いろいろな物理的・化学的switchがあって
勝手に行動のプログラムが動く。腹が減ると喰いたくなるように。
だから....。」
「だから?」



