深町や松之たちのような男たちは
愛に関しても潔癖である。
一見、そうは見えないが
照れのポーズもあって
軽そうに振る舞っているだけだ。
だから、愛無くして容易く女の子に触れたりはしない。
興味本位でマス・メディアに騙られているような
動物的に女性に触れる男性とは、別種の
彼らこそが人間的な、本当のGentlemanなのだ。
絶滅危惧種となっているGentlemanには
やはり希有な存在のLadyが相応しい....。
それは、門地や身分で決まるものではなく
その人の生き様が滲み出るように構築するものなのだ。
だから、深町は低俗なdesireで諒子に触れようとはしなかったし
むしろ、諒子に愛を見出した上で触れたいと思った。
それは、Gentlemanらしい愛の在り方だった。
だが....。
前触れ無しに触れた諒子の存在は
深町にとって異質の存在に思えてしまい
愛しい、と思っていた心も萎えてしまう。
それそのものが幻想であったから、なのだろう。



