着いたところは、丘の上キャンパスのその奥、理工学棟の向こうの
研究施設だった。
「さ、着きましたよ。」
深町は、ドアを開け諒子をエスコート。
研究施設のエレベータに誘なった。
「.....!?あ、まさか。」松之は勘が良い。
最上階にある、ひんやりとしたペントハウスに3人は着く。
ドアを開け、深町は壁のスイッチを入れた。
すると.....。
大きな鏡筒の先、反射板状のスクリーン、湾曲したようなそれに
天球儀を展開したような空間が広がった。
一面の銀河。瞬きすらそのままに
小宇宙がそこに。手で掴めそうなそこに。
天の川も。織姫も、彦星も。
「きれい........。」諒子は楽しそうだ。
「きれいでしょ?これ、電波望遠鏡。曇りでも見えますヨ。」



