ギターで伴奏が入り、エレピがオブリ。
スタンド・ドラムやら、グロッケンやら。
時を止めている二人の周りで、ライト・ミュージック・ソサエティのみんなは
二人を祝福した。
松之は、諒子と共に図書館のエントランスを下りてきて、このシーンに
出くわした。
少なからず衝撃を受けた。
中学生の恋人みたいに、頭だけ触れて佇んでいる
初々しいふたり、を見て。
......。僕は、どうしてしまったのだろう。
深町を好きだったのか、夏名ちゃん。
ひどく落胆した様子の松之を、諒子は案じた。
大丈夫ですか?と。
その優しさを有り難く思いながら、松之は自分が分からなくなった。
つい、さっきまで諒子さんだけを愛している、と言いたかった自分が....



