elevator_girl


小さなスケッチブックに素描した草花を、諒子は図鑑に検索していた。

名もないような路傍の草花、そのひとつひとつを愛でている
諒子を、松之は
本当に天上人に逢っているような、そんな気持ちで傍観していた。

一方の深町は、図書館の前で
すこしだけ淋しい気持ちになった。しかし.....

彼は、こういう時の気分の変え方を心得ている。
自分のギター、フェンダー・ストラトキャスターを手にし
しばらく適当に弾いていたが、彼の心はそれで
ふうわりと浮遊し始めて.....

歌が、こころに浮かぶ。


Dreamin'day....



軽やかなメロディが、スキップするようにギターで刻まれる。
人影少なくなっていた図書館の前、風とハミングするように


その歌を、深町は空高く。
イメージ・フィールドの彼方へと飛ばした。

諒子をイメージして歌ったのだった。
自然美、それを象徴するような
軽やかさが、なにより諒子に似合いだと思ったからだった。